九州電力の川内原発1号機が稼働した。東日本大震災での東京電力福島第1原発の事故を契機に次々と原発が停止し稼働ゼロとなって以降、初めてのもので物議を醸している。
 未曾有の事故を起こし今だに原発周辺の市町村で数10万人もの人たちが避難しているという現状から、一般国民は再稼働は許されるべきでないとしながらも、現実の生活では電気料金が値上げされるなど不利益を被っている。
 電気料金値上げということでは一般家庭よりも会社・工場などの方がより高く、先行きに見通しが立たないとして廃業する工場もあるほどで、広く日本の経済ということでは原発に代わる火力発電所の原油や液化天然ガス(LNG)などの輸入増大により貿易収支が赤字一方というのが数カ月前までの日本国内の状況であり、経済を重視する政府は再稼働を容認している。
 北海道の場合、泊原発の停止により2度の料金値上げを余儀なくされ、生活や企業活動に大きな支障を来たしている。
 これらの状況を勘案すると原発稼働止むなしの結論に至り実際に川内が再稼働し、これからもその流れで行くのだろうが、地震国の日本にあって果たして原発は適正なものなのか―との懐疑を拭うことができる人はいるのだろうか。
 原発は経済成長には欠かせないが電源としては全てでない。不安定だといいながら風力は稚内など風の強い地域で広がり太陽光だって捨てたものでない。
 経済一辺倒から成熟した社会構築に当たって熟考する時期を迎えているのでないのか。