6日の広島に続き9日には長崎に原爆が落とされ、本土決戦も止むなしとしていた日本は15日に天皇陛下の玉音放送により太平洋戦争は終わった。
 旧日本軍の満州をはじめとし中国、果てはインドまでの進攻、南太平洋まで勢力を延ばした戦争だったが、ミッドウェイ海戦以降は雪崩を打つように退却一方となり、沖縄では多くの民間人が犠牲となり、東京など各都市はB―29の容赦ない爆撃を受け、日本より先んじて開発に成功した米国の原爆により息の根を止められた。
 6日夜、NHKで放送した広島の原爆での被爆した中学生を中心にした人々の様々はこの種のものを見ると涙する筆者も不思議と一滴の涙も出なかった。余りの惨状に慄然としたこともあるが、製作側のクールというのか歴史的な惨状を視聴者に知ってもらいたいとする意図を汲み取ることができ、目に焼き付けなければという意識が働いたこともあったのかも知れない。
 この番組を見た人は分かるだろうが衝撃的であった。
 米国は数多の市民が犠牲になった原爆による惨状を暫く隠ぺいし続けた。世界に冠たる人道主義を標榜する国が生まれたばかり赤ん坊、幼気な子ども、子ども生んだばかりの母親、将来に多くの夢を持っていた若者を無残にも一瞬にして殺し、その数十倍の人たちを後遺症で苦しめたのである。
 時の流れとは恐ろしいものでどんなことでも幾らか人間の脳裏から忘れさせる一面がある。
 戦争は絶対してはならない。まして核は絶対使ってはならない。