稚内前浜のコンブ漁が解禁され、幸先よく相当量が採取され漁師は恵比寿顔だった。
 コンブの時期になると天気がぐずつくようになり7月8日の解禁から1週間遅れの初採取などはざらなことで資源量が乏しき年はコンブの成長を待ち実入りが良くなる頃に―との計算もあった。しかし今年は昨年まで2年間の流氷流入が奏功し磯洗いされたこともあって極めてコンブは豊富なようで黒光りし実入りも良く1、2等検の上質コンブ水揚げが期待されている。
 これだけ資源があるのに初日操業した漁船は50隻を幾らか超えたほどだったよう。残る100隻は何故操業しなかったのか。浜値が高いナマコ漁の方が忙しかったようだ。
 そんなこんなで今年のコンブは漁師にしてみれば獲り放題といえ7月中にどれだけ獲れるかが勝負になる。
 安藤組合長ら漁協役員が春先、コンブ問屋と懇談するため大阪に行った際、問屋側から昨年まで、とりわけ一昨年のような高値はないよう釘を刺されたそうだが、日本でも屈指の「りしりこんぶ」は出汁コンブとして関西料理には欠かせないものなので、入札価格もそれほど下落しないのでなかろうか。
 他の日高や羅臼での水揚げも価格決定には重要なので、その動向を確認しながら旗なしの自由採取を早めるなど対策を講じることが大事になる。
 ナマコに前のめりの漁師さんは干しナマコの需要元である中国などの経済情報把握に努め、引合いがあっても値段が下落することを予想した漁への取り組みも肝要か。漁業権、無駄にすべきでない。