稚内の経済をけん引しているのは水産業と建設業、観光であるのは論を俟たない。金高もそうだが雇用という面での、これら基幹産業の役割は大きく、とりわけ建設業は若い人の雇用も少なくなく育てていくのが現下の課題といえるか。
 その状況下、稚内建設協会が加盟各社に入社1~2年の若手社員を対象に今月15日から開いている研修会は、道内にある10協会の先鞭をつけるものであり注目されている。
 戦後の復興とそれに続く東京オリンピック(昭和39年)以降、首都圏だけでなく北海道でもインフラ(社会資本)整備が進み、稚内もこの30年ほどで道路や港などの公共工事により他の地域並みになったのは皆さん承知の通りである。
 しかし大量の国債や建設債を発行しての公共工事は何時しか国民批判の対象となり、民主党政権誕生により流れは加速し現在に至っているが、この10年弱の〝冬の時代〟によって業界は新規雇用を抑制したため社員の高齢化が進んでしまった。
 このため何とか若手技術者を育成しようと今回の研修会開催に至ったのだろうが、付焼刃でないのは1カ月間に及ぶ研修期間の長さであり、座学だけでなく現場研修もふんだんにし戦力となる社員を育てるという姿勢には基幹産業の一翼を担う業界としての自負が感じられる。
 建設業界は恐らくこれからも基幹産業であり続けるだろう。その基盤となるのは社員個々の職能であり、その要点を見逃さず、この種の研修をしようという稚内建設協会の組織としての決断と実行力を評価する。