1週間ほど前、稚内市内の小学校で教鞭を執る51歳の女性教諭が授業の作業に集中せず抱きついてきた児童の頭を拳で1回叩いたとして道教委から戒告の処分を受けた―との記事が本紙に掲載されたのを覚えているであろうか。些細なことではあるが、児童本人や親や関係者が問題にしたものと邪推していたところ、本当は先生自ら申告があったということで、この程度のことでの体罰申告は如何に現場にいる教師たちが萎縮しているかを窺うことができ、逆に教師の心持に同情の念を禁じ得なかった。
 教師の体罰はいかなる理由があろうと駄目なものとされ、叩いたりしたことで身体に傷が残るまでするのは行き過ぎというのは小中学生の頃、しょっちゅう先生に頭を叩かれたりチョークを投げられたりした筆者もよく分かる。
 しかし今回の件は傷が残った訳でもなく、拳とはいえ軽く叩いた程度のことだったようで、それほど問題視することでもなかったのに教師自身の申告により明らかになったもので、道教委も懲戒処分の中で一番軽い戒告といえ処分を下したことは料簡が狭いと言われても致し方なかろう。
 仮に愛の鞭とはいえどんな些細な体罰も断固として許さず―という道教委の姿勢なのだろうが余りにもマニュアル通りでないのか。
 学校現場では幾ら注意しても聞かない子供たちに対し先生というより人生の先輩、親のような心持で軽く手を上げることもあろうと思うが、道教委など役所の考え方が硬直化していると小さい事なのに大きな事にしてしまうこともあろう。心したい。