四半期(3カ月)ごとに旭川児童相談所稚内分室から公表される相談別受理状況。相変わらず幼児の言葉の遅れを心配する相談が多いが、昨年度の場合、その言葉の遅れが自閉症に由来することでの自閉症への区分けが増えたのが注目される。
 幼な子の言葉は時期が来れば自然に話せるようになると高を括っている人が多いのだろうが、どっこい原因は深いところに根差しており「自閉症とは」浅学な筆者を驚かせた。
 ニワトリと卵の話のようにどちらが先か、つまり自閉症ゆえに言葉が遅れるか、言葉が遅れるから自閉症になるかは知らねど未知ともいえる分室側の説明に、人間という動物の深淵さと不思議さに目からウロコが落ちる心持になった。
 養護相談の中の児童虐待は身内や近所の人を通した通告が、この5年間で最多の80件まで増えたが、判定した結果、半数に届かない34件を虐待として認定し対応した。ただ今年に入り年度最後の3月までに18件が集中したことには余りのギャップ(昨年12月以前は少なく)に唖然としたものの、身体的でも心理的にも子供の虐待は許せる行為でない。
 その大半は失職した父親が苛々し母親に暴力を振るうDVを子供に見せたのだという。どの業界の人かは分からぬが、正社員であればリストラされ、派遣やアルバイトであれば期限切れなどとなったのか。
 一つの事象を複眼視すると色々な経済など社会の事情も読み取ることができる。単眼でなく様々な角度から分析すると、外からでは見えない真実が浮かび上がってくる。