稚内沿岸では今、ウニとコンブ早採りが行われており、水温む6月中旬からの夏ナマコ漁、7月8日からのコンブ漁を前に漁師の人たちも体力作りといったところだろうが、それにしても風強くシケの日が多いため操業の日少なく大変だ。
 ところで4月いっぱい行われた春ナマコ漁は浜値が漁期近付くにつれジリジリ上がり、最終的には1㌔4000円を超えたというのだから驚きである。
 数量も程々あったようで正に〝黒ダイヤ〟そのもののナマコであり、過日、水産加工場から2㌧以上ものナマコが盗まれたが、高価なナマコを巡る出来事は今後も多くなるだろう。
 関係者の話では稚内でもナマコの密漁があり、関係機関が網を張っていたが、一味を逃してしまったこともあったそうだ。
 高価な魚介だけに今後も密漁、そして盗難などの事犯は起こるだろうから警察や海保など関係機関は連携し取締るのが宜しかろう。
 稚内経済は公共事業がウエイトを占め、観光も当然隅に置けない産業なのだが、沖合含めた水産業は雇用という観点からも重要な位置を占めており、宗谷漁協のタコ漁は国内市場の価格を決め、ホタテは猿払には劣るにしても稼ぎ頭になっており、ニシン御殿ならぬホタテ御殿という羨望の対象を形成する原動力なっている。
 一部の業種だけでなく万遍なく好景気であるのが理想ではあるが、一部とはいえヒトやカネが動く産業があるのはマチの活力を示すものである。民間の生産・需要が高まると自然に経済が好転し官庁が補佐役になる。理想なのだが…。