トドやアザラシなど海獣による漁業被害が全道で28億円にもなり、そのうち宗谷は7億1600万円ほどと、後志の8億4200万円次ぐ被害額になっている。
 抜海漁港にいるアザラシの被害に、冬季観光の目玉でもあり目が行ってしまうが、アザラシは抜海など全体で2億4300万円ほどの他方、トドは倍近い4億7100万円にも至っており漁民の深刻度大きく手を焼いている。
 これら海獣の厄介なところは無闇に駆除できないことであり、トドには漁業法、アザラシには鳥獣保護及び狩猟の適正化に関する法律があり、捕獲には道連合海区委員会や知事らの許可が必要で更には駆除頭数も制限があることから仲々生息数が減らない理由にもなっている。
 更にはハンターの高齢化も顕在化しており、道は若い人が免許を取る場合の助成もしているが、思惑通りには進んでいないようだ。
 海でも陸でも動物はおり、その動物たちの存在を危うくしてきたのが人間であり、海獣たちにとっても自分の生息権を奪われているのだが、漁業を業いとする漁民にとってタコやカレイなど魚介、それを獲る刺し網など漁具被害は「自然との共存」などという聞こえのいい言葉とは相容れないものであり、それこそ生活がかかっており看過できるものではない。
 抜海漁港でアザラシが観光資源になっており地方から来る人たちにとって至近距離で見れることで感激しているが、地域の漁民にとっては堪ったものでない。
 データでも平成22年度以降のアザラシによる被害は拡大している。
 憲法までには言及しないが、民法などでも今の社会には馴染まない部分が出てきており、畢竟、漁業法や鳥獣保護法も浮世離れした面があるのを否定できず、改正する時期に来ているのではなかろうか。
 法律でも何でも時代などに合わせ変えて行くセンスも必要だろう。