「ふるさと納税」が今脚光を浴び、納税者に対する返礼に全国市町村は知恵を絞っている。何せ上手く行けば数千万円もの臨時収入があるのだから致し方ないにしても本来のふるさと納税の趣旨から逸脱している感も拭えない。
 稚内市からの納税への返礼は「広報わっかないという広報紙の配布だそうだ。読者の指摘で知った。
 この稚内市の対応が悪いというわけではないが時流に乗り遅れていることを反省したのか、新年度からは何か別のものを贈るようである。
 故郷を愛し故郷に幾らかでも貢献したいとして納税するのだろうが、最近は自分の故郷でない人でも返礼の商品を目当てに納税しており、自治体側としても善意での寄付を拒否するものではないとしているものの、趣旨とはかけ離れたところで〝善意の輪〟が広がっているようである。
 しかし物事は杓子定規に考えるのでなく、納税後の返礼商品は稚内なら稚内という町を全国にPRする機会と捉えることも必要なのでは。
 当然返礼品には稚内の観光パンフも添付されるであろうから「このような美味な(素晴らしい)産品があるマチを訪れてみたい」という気持ちを喚起する手段にもなるであろう。
 損して得を取れ―の精神で、当初は少々の支出はあるだろうが、この全国的な競争には乗るべきであろう。
 稚内は最北端のマチであり離島もあり一時、最北観光は隆盛を極めたが、この10数年来はジリ貧状態になっている。右肩上がりの時代に増床したホテルなど宿泊施設も良いところと悪いところの二極化現象が起きており、その抜本的対策の一手段としてふるさと納税は大いに活用すべきだ。
 厳しい財政事情だろうが、将来を見据え布石を打っていってほしいものである。
 それにしても「ふるさと納税」という言葉は人の心をくすぐるものがある。