予想した通りサハリンからの活カニ輸入が激減している。密漁防止協定が発効した昨年12月10日以降は旧年中5隻、今年は1月末で6隻しか稚内港に入港しておらず、市内のカニ卸業の工場は静まり返っている。
 稚内税関支署から発表された12月のカニ輸入実績では引き合いもあり価格が上がり前年の60%増の6億円弱まで伸びたが、数量は320㌧ほどと同17%落ち込んだ。大半がカニ運搬船で占められる外国貿易船が58隻(前年同月70)に減る中、協定発効前の12月9日までに41隻入港したということからも、その落ち込みには予想していたこととはいえ驚くほどである。
 2月下旬にならなければ1月のカニ輸入実績は公表されないが、半端な落ち込みで済まないだろう。
 市内にある業者は規模に拘らず甚大な痛手を被るのは必至であり、今後の行く末が心配される。
 カニ業者はピーク時からみると淘汰され、現在操業している所は資金力がある程度あるだろうが10人以上の従業員を抱えていると、月々の給料を支払っていくだけで内部留保金は数カ月経たず底をつく公算が強い。
 ただし、これだって工場が操業するなど商売が出来ての話であり、全く荷受けがないということになれば、それほど月を経ず資金ショートするであろう。
 そうするとリストラや廃業などということが起き、仕事がなくなった人の求職活動だけでなく仕事を求めた転出という事態も生じる。
 市だけでなく国や道の出先機関はそこら辺りを注視し機動的な対策を講じなければならない。
 離職者対策ということでは数年前の建築会社の倒産に次ぐものであろうし、現在はそれほど切羽詰まった状況でなくても先を読んだ対策が必要になるだろう。
 このままではカニ関連会社の廃業はあるだろうし、先に指摘したように人口減に拍車がかかる一因にもなる。しつこいが先んじた対策急がれる。