電話などでお金を騙し取る特殊詐欺が止まることを知らぬ如く全国的に数百億円という年間被害額に達しており、稚内でも先日50代の女性が17万円近い被害にあった。
 オレオレから始まり、還付金、ネット料金の不正請求など次から次に手を代え品を代えた手口にも驚くが、何で騙されるのかという疑問もある。
 これだけマスコミ報道され手口は分かっているだろうにあっさり騙されるというのは相手が狡猾で新種の詐欺法を生み出すからなのだろうが、とに角、目先を変えてくるのは違いない。
 被害者のほとんどは高齢の、それも女性に多いようだ。夫含め家族なく1人住まいしている中で情に訴える戦術が奏功といったら何だが効果を発揮しており、女性たちはころっと騙されている。
 中には数千万円もの被害にあう人もおり、単に情に訴えるだけでなく何か琴線に触れる誘いもあるのだろう―などと思いを巡らす時、平和ボケに認知症も加わったお年寄りのありようも窺うことができる。
 いくら上手い事を言ってきてもお金がなければ騙取されることもない。それだけ持っているということなのだろうが、爪に火を灯し先立たれたであろう夫と共に蓄財してきたものを簡単に他人に与えてはならない。
 これら犯罪者に与えるなら寄付でもしたらいいだろう。
 戦後70年経ち経済成長だけを錦の御旗にして精励してきた日本人の弱点を突いた犯罪ともいえる特殊詐欺。昔の成金なら金を浪費することに優越感もあったろう。しかし今の金満の人たちは辛抱を旨としており容易な浪費せず、結局は犯罪集団に詐取されてしまっている。あの世までお金を持って行けないにしても気前が良過ぎる。
 警察は犯罪集団の摘発に今以上に頑張ってもらわねばならないし、お金を持っているお年寄りは今さらだが善い話には裏があるくらいの警戒心を持ち後顧の憂えなく旅立つのも肝要か。