旭川地裁稚内支部は15日午後、公判を開き、過失運転致死傷と道路交通法違反(酒気帯び運転・ひき逃げ)の罪に問われた緑2、無職稲船智紀被告(23)に対し懲役3年6カ月、覚せい剤取締法違反と大麻取締法違反、公務執行妨害の旭川市、アルバイト従業員木村雅浩被告(37)に懲役2年2カ月の共に実刑判決を言い渡した。
 稲船被告は昨年11月20日午後10時半ころ自宅で飲酒したあと当時アルバイトしていた建設会社の車両を運転し栄3の市道を歩いていた高齢者を轢き、栄4、無職櫻庭清さん(当時84)を死亡させたほか、一緒に歩いていた高齢者3人に重傷を負わす交通事故を起こし現場から逃走したものの、10分後に戻ったところ臨場した警察官に現行犯逮捕された。事故前に、自宅で350㍉㍑の缶ビールと缶チューハイ計6本を飲酒したあと、知人宅に向かう途中だった。
 13日に開かれた初公判で稲船被告は起訴事実を認め、検察側は「事故後現場を立ち去ったのは極めて重大で酌量の余地はない」などと指摘したのに対し、弁護側は「事故後現場に戻っており反省している」などと情状酌量を求めた。
 15日の判決で真鍋裁判官は「社会的に問題視されている酒気帯び運転は重大で悪質。事故を起こした際、自らの救護義務や通報義務を怠り被害者の救護の行く末を傍観していたに過ぎない」などと判決理由を述べた。
 木村被告は、平成26年10月28日に旭川市内の自宅で、自らが使用する目的で密売人から購入した若干量の覚せい剤を水に溶かして注射器で使用。稚内署員の家宅捜索に対し体当たりするなど暴行を働き、未使用の覚せい剤と大麻1・78㌘も所持していた。
 過去に覚せい剤などで逮捕された前科もあることから真鍋裁判官は「酌量の余地なく悪質。刑事責任は重大」などと判決理由を述べていた。