消費税再増税延期と衆院解散表明した安倍総理の影が薄くなるほど高倉健さんの訃報に国民が衝撃を受けた。といっても過言でないほど健さんの死去は大方の国民、とりわけ年配の方々にはショックだったであろう。
 兎にも角にも格好良かった。当時新興の東映のニューフェイスとしてスタートした健さんは「唐獅子牡丹」の任侠の徒は我慢した末のぶっち切れが共感を呼び、「幸福の黄色いハンカチ」の妻に寄せる愛情の細やかさ、「黄色いハンカチ」の妻役の倍賞千恵子さんを居酒屋女将にした「駅STATION」は哀感というのか大人の恋愛の機微を哀愁たっぷりに表現した。
 正直、役者の演技の巧拙は分からないが、物書きのことなら少しは理解しているつもりで、上手な文章は変に難解な語句や表現でなく平易で、極論すると小学生でも分かる文章を書く人がうまい人である。
 健さんの演技も上手な文筆家のようなところがあり、素朴で自然であり煎じ詰めるとうまい役者ということになるのか。
 うまい下手は別にして健さんがスクリーンにいることで作品が成り立つというのか。まさにスターであった。
 ところで政界のスター安倍総理は何を目論み師走選挙をしようとしているのか。来年10月の消費税再増税を断念し延期したことを受け、民意を受けなければなどと殊勝なことを会見で述べていたが、本音ではあるまい。
 妻などは数百億円のお金(選挙費用)をかけてそれも年末にやらなければならないの―などと、金銭感覚と繁忙意識の欠如を指摘するが、衆院というのは常在戦場であり何時選挙があるやも知れず、また経費についても4年の任期を待とうが掛かるものは掛かり、この指摘に組するものではないが割り切れない気持ちは国民誰しもある。
 然しながら選挙をやる以上、我々有権者は棄権することなく権利を行使し選良することと致しましょうか。