献花台で手を合わす市民

献花台で手を合わす市民

下勇知での「南極物語」ロケ

下勇知での「南極物語」ロケ

 今月10日に亡くなった俳優の高倉健さんは、稚内では南極物語のロケで何度も訪れており、当時を知る関係者からは突然の訃報に嗚咽が漏れている。
 「高倉健さんありがとう。」と東映からのメッセージが大きく貼り出されたT・ジョイ稚内に設けられた献花台には、受け付け前の午前中に5人のファンが花を捧げており、午後1時から献花に来た市内の阿部スエさん(84)は昔、指圧店を営み、今は亡き旦那さんが当時ロケで訪れた時に高倉さんの指圧を行い、色紙にサインをもらったという。阿部さんは「高倉さんを見ると旦那が会って嬉しそうにしていた記憶が蘇る。惜しい人を亡くした」と話し、手を合わせていた。
 献花は午後6時まで受け付ける。
 南極の昭和基地に置き去りにされた樺太犬タロ・ジロとの再会の実話を基にした映画「南極物語」(1983年公開)は稚内公園や勇知、樺岡、前浜などでロケが行われた。昭和58年2月、南極大陸のブリザードのシーンが樺岡の大規模草地であり市の広報担当として高倉さんの送り迎えをしていた市教委の斉藤部長は、ロケが終わり市内の宿泊先に戻る途中に吹雪きで車が立ち往生し助けを呼びに行って戻ると、高倉さんは助手席を倒して熟睡していたそうで「前が見えないほどの吹雪きにも驚かず、アクシデントにも動じず、大物は違うと思った」と振り返る。
 稚内市内に戻るまで1時間余りあったが、会話はほとんどなく「高倉さんは本当に寡黙で、映画のままの人だった。亡くなったと知った時、残念で寂しい」と悼んだ。