稚内漁協の今年最終の4回目の入札があり、1等検は稚内前浜、声問前浜とも1駄当たり(15㌔)8万円台と今年最高の価格を記録した。
 昨年は大阪などコンブ問屋の在庫が少なく高騰したこともあり、今年に関してはそれほど期待感はなかったが、蓋を開けてみると昨年の1回目と変わらぬ高値を付けた。道内総体のコンブ水揚げが芳しくない中、入札価格が高かったり安かったりしたが最後になって稚内で1駄8万1600円、声問の1等検で8万3000円と、昨年と伍する価格になった。
 入札は午後2時から始まることから結果がまとめられた翌日午前に稚内漁協に行くのだが、折りよく席にいた安藤組合長の顔がどことなく綻びており「いい値段付いたな」と思ったが、案の定、高い価格がついていた。
 まだ若干製品化されていないコンブがあるそうで最終的に今年の生産量は平年並みの200㌧ほどと見られ、漁民の破顔な様子が浮かんでくるようである。
 先日、サケの定置網が終漁し、稚内漁協として4隻まで減ったが管外イカ釣り漁船による水揚げ、刺し網でのカレイ漁などを残すだけとなり、今年の漁は実質終えたといえよう。
 厳寒期のギンナン草、春と夏のナマコ漁、ウニ漁、カニ漁、コンブ、サケ定置網漁などと漁に従事してきた中、ナマコは一時の高値回復が見られ、何よりもコンブが平年並みの生産を確保したことはめでたいことであり、漁師にとって今年は良い年だったであろう。
 高齢化と後継者不足という課題はあるが、水産が元気でなければ稚内の本来の姿とはいえず、そういうことからもそれなりの収入を確保したことは喜ばしい。
 人口減が問題視されているが、今さら4万人台、5万人台回復といっても至難なことであり、現在そして将来も稚内で住むであろう人たちが幸せになればいいのであり、いい振りしたマチ作りはいらない。