昔の珈琲

 幕末の宗谷や斜里で北方警備に当たり、寒さと栄養失調で数多くの津軽藩士が亡くなった悲劇を描いた演劇「珈琲法要」を含めた稚内学特別講座「宗谷防人物語~津軽藩の蝦夷地警団・演劇珈琲法要」は25日午後、文化センターで開かれた。
 受講した市民40人を前に、宗谷防人物語実行委員会の富田伸司代表が挨拶したあと、青森県弘前市で喫茶店を経営し、宗谷岬の津軽藩兵詰合の記念碑の建立に携わった成田専蔵さん(63)らを招いたトークショーでは、北方警備に津軽藩士や農民約300人が派遣されたが、寒さと栄養失調で発症する浮腫病に侵され多くの人たちが命を落としたことなどを紹介した成田さんは「歴史を通じて1杯のコーヒーの有り難さを知ってもらえれば」と話した。
 引き続き東京を中心に活動している劇団「青年団リンク ホエイ」による当時の苦悩を描いた演劇があり、最後に当時のコーヒーを再現した「藩士の珈琲」を試飲=写真=した参加者たちは、先人の労苦に思いを馳せながら味わっていた。