もうちょっと聞きたいと感じたスピーチであった。先週15日の三水会10月例会の稚内北星大学講師の藤崎達也氏の講演のことである。
 藤崎さんは昨年4月、北星大学に赴任して来たが、その前は知床で観光客を案内するガイド会社を経営していた人であり、岩手県野畑村では〝番屋エコツーリズム〟というマチ起こしをした人であり発想が斬新だ。
 「観光の過去・現在・未来」と題したスピーチは限られた時間ながら知床で行った「流氷ウォーク」など紹介する中で、これまでの東京などでのツアー販売する発地型でなく、地元で企画し自らが売り込むという着地型観光を推し進めるのがこれからの稚内観光の課題だとし、それを誰がやるのか―という問題提起もしていた。
 藤崎さんは北防波堤ドーム、旧瀬戸邸、そして周氷河地形の宗谷丘陵が特に大事な観光資源だとして「どうってことのないことのメニュー化にもつながる」と強調していた。
 「稚内って何も見る所ないよね」などと言う稚内市民がいるが、外(地方)から来た人にとって地元の人たちが思うほど稚内は捨てたものではないということなのであろう。
 井の中の蛙では見えるものも見えない。外からの素朴な発想での柔軟な考え方がこれからの稚内にとって肝要であり、観光に限らず水産でも酪農でも、そして行政でも大事になって来るだろう。
 いわゆる〝よそ者〟の感覚を奇想なものとして捉えず、上手く取り入れる心の広さも大切になるだろう。
 最近の稚内の人たちを見ると、工藤市長然り真面目な人が多く、こう言っては天上から叱られそうだが浜森市長のようなほら吹く人が少なくなっており、真面目なだけではいいマチ作りは出来ないのではないか。
 藤崎さんのようなよそ者感覚を持った人たちの意見を聞き、市勢拡大のため取り組んで行くことが肝腎だろう。