時の話題「ノーベル賞」

 日本人の20人目は誰か―などと言っていたノーベル賞で一挙に3人の受賞者が決まった。青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇(85)=名城大教授=、天野浩(54)=名古屋大教授=中村修二(60)=米国カリフォルニア大教授=さんの3氏である。
 LEDは製品化され20年近くなるのに今更の感があるが、この3氏は毎年のよう候補にはなっていたようであり、3方とも苦節の時代を経たのちの栄誉となった。
 この中で以前見たことがある顔とうっすら覚えていたのは中村氏であり、新聞などで経歴を読む中、LED開発での特許の関係で会社を訴えていた人だったと分かった。
 受賞決定後のインタビューを見ていて変人を窺わせる発言をし行動もしたようだが、地方に生まれ地方の大学を卒業し地方の小さな会社に就職しても信念さえあればノーベル賞のような偉大な賞も取れるということに地方に住む子供たちはどれほど勇気を与えられたことか。田舎に住む筆者としても痛快感さえ抱いた。
 ノーベル賞は我々一般の人間にとって無縁なものと考えがちだが、「一般」「特別」などという区分けは元々人間にはなく、誰もが「特別」になることがあることを悟らせてくれた。
 このような賞を獲るには勉強、研究など一人仕事に没頭しなければならず、普通に人間付き合いし盃を交わしたりする人には到底望むべきことでもないことも分かった。
 あとは受賞の呼び声高い文学賞の村上春樹氏だが、どのような結果になるのか興味深い。
 スポーツの祭典オリンピックもそうだが、人間の頭脳の世界一を決めるノーベル賞は我々凡人に関係ないことと発表前は冷淡にするもいざ決まると新聞をつぶさに読むなど好奇心が刺激される。
 発表後の本人の談話や経歴への興味は尽きず、「こうすればいいのか」と合点するが、とばかりで次の年の発表までとんと忘れてしまうのを繰り返している。

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