時の話題「10月神無月」

 先日、他紙の読者からの投稿コーナーに60歳の還暦の祝いとして娘さんから人間ドックのプレゼントがあり感謝している―との投書が載っておりあと1カ月ちょっとで60回目の誕生日を迎える当方として思うところがあった。
 というのは一昨日、妻から次男夫婦が還暦の祝いに温泉に行く計画をしているとの話を聞き満更でもない気持ちになっているところでの人間ドックには、その娘さんの「この先も健康で長生きしてください」という心根の優しさを感じることができ、読んでいたのが朝ということもあるが清々しい気持ちになったものだった。
 昔の60歳というと仕事も定年になり、その先何年生きられるかという年齢であったが、今の60歳というと壮健な人が多く、とはいいながら人間を60年もやってくると体の至るところに故障が生じており、娘さんのお祝いは何よりもその辺の憂慮を含めなされたものであり親御さんはさぞ嬉しかったであろう。
 ところで、還暦から先の人間は老いを増していく。人間ドック、温泉など家族からお祝いされる人はいいが、家族がない1人住まい(独居)の人も結構おり、65歳以上の独居老人というのは全国で600万人、高齢者全体の4割を占めている。
 頼りは年金と貯金なのだが、2カ月に1回の年金が20万円(月に10万円)を切り貯金も余りないという人が多く、具合が悪くても満足に病院に行けないし、もっと酷いことには満足な食事を摂ることができない人がいるという実態を安倍総理ら国会議員のセンセイたちは御存知なのだろうか。
 お年寄りに「早く死にたい」などと言わせる国は本当に幸せな国なのであろうか。
 お年寄りだけでなく母子・父子世帯、引きこもりなど障害を持つ人達への配慮は十分なのか。
 地方を、とりわけ稚内含め北海道を見捨てていないだろうか。
 釣瓶落としの夜長の秋を迎え考えてしまった。

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