時の話題「日ロ定期航路」

 稚内港とサハリン州コルサコフ港間で運航している日ロ定期航路は、稚内市の補助(年間5000万円)が終わる来年の運航をもって打ち切られる可能性が出てきた。
 国際航路は民間会社のハートランドフェリー会社(本社・札幌)が平成11年から運航しており、サハリンプロジェクト関連の人と物の動きが多かった17年と18年は6000人を超え貨物も7000㌧まで至ったが、以降は漸減し、昨年は旅客3728人、貨物1154㌧と落ち込み、1億1200万円もの赤字を同社は被ってしまった。
 国家間の航路であるのに国や道からは何の助成もなく、財政規模が小さい稚内市だけが助成するというのもおかしいし、ましてや一民間企業が損失を被ってまで運航するものでもない。
 稚内からの利尻・礼文航路を運航しているハートランド社が稚内市のために―と、これまで運航してきたのだろうが、稚内市からの助成が打ち切られては赤字を全て被るわけで民間会社として立ち行かなくなるとして「撤退を検討している」(嶋野取締役稚内支店長)というのは偽らざる気持ちであろう。
 さて、この投げかけに市や道はどう答えるのだろうか。
 平成23~27年までの5年間で2億5000万円補助する稚内市にあっては厳しい財政事情にある中、補助の延長といっても限度があり、ハートランド社だって仮に補助が延長されてもこのままでは赤字解消に至らずジレンマに陥る。
 一つの解決策として国はとも角、道が運航すればいいのだが、道は黙りを決め込んでおり無い袖は振れぬの呈である。
 従って再来年、同航路は休止の破目に陥るやも知れない。だが、そうなってはサハリン州と一衣帯水にある稚内市の沽券に関わることであり、ここは船舶を小型化し、運賃を安くするなどし28年から3年間ほどは行政も幾らか助成し、その後に検討するというのはいかがか。

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