時の話題「自然は我儘である」

 稚内、そして宗谷の安全神話など吹っ飛んでしまう大雨だった。礼文島北部の船泊村高山では崩れた土砂にのみ込まれ母娘2人が亡くなった。
 広島県など国内・道内各地のことを対岸の火事視していた罰が当たったのか―と思うほど雨は降った。折から開催の食マルシェは日曜日開催を中止に追い込まれたが、昼前から筆者の携帯に入ってくる市や振興局からのメールには中央3量徳寺裏で土砂崩れ、恵比須2に避難勧告、宝来5でもなど、その数は14通にも及んだ。
 これまでなかったことであり、それだけ今回の大雨の凄さを物語った。
 好事魔多しとはこのことか。今年の稚内はいつものように猛暑なくイベントが集中する週末は好天に恵まれ、他の土地での厄災を尻目に夏を謳歌してきた感があったが、最後の最後になって大自然の猛威が直撃した。
 礼文で亡くなった母と娘さんには申し訳ないが犠牲者なく安堵しているところだが、他のマチの様子を見ていてインフラの弱さには早急に改善していってもらわなければ困るとの感を強くした。
 道路が冠水し河が氾濫する光景を見るにつけ、幾ら「50年に1度」の天災とはいえ余りにも脆く水溜りを通り越し川のような道路を走行する車やバイクには驚くというより開いた口が塞がらなかった。
 これだけハイテクの時代を迎えたというのに、人々が暮らす道路などインフラ整備の拙さには、雨が多過ぎるとか、川の水かさが―とかの問題でなく、きちんと設計し施工したのか―と疑いたくなる。
 地震も台風も頻繁にあり元々の平野が少ないので山を崩し高度成長期の国造りをしてきた弊害が今、出てきているようで口だけでない「災害に強いマチづくり」を政府だけでなく道、市町村は推し進めなければならないだろう。
 この原稿を書いている25日午後1時過ぎには台風一過のよう日が射してきた。自然は我儘だ。

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